7日目:ベゼクリク千仏洞とその様子
7日目の午前中にはベゼクリク千仏洞に行ってきました。
今回のシルクロードの旅の中でも特に行ったみたい場所の一つだったのでとても楽しみにしていました。私は別に仏教徒ではありまえせんが、シルクロードの歴史の中でどのように形成されていったのか建造物として見てみたかったのです。
トルファン市内から40キロ位上離れているのでまずは車で向かいます。
緑が茂ることのない山岳地帯をひたすら走ります。
さらに奥へと走ります。
入り口の広場へ到着です。
本当に何もない殺風景な場所なのです。なぜか遠くに佇むバスケットゴール。できたばかりの頃はきっと運動場も兼ねていたのでしょうか・・
入場料を支払って中に入ってゆくと・・
何とも不思議な光景です。
荒野の中にこのような建造物がありのに驚きました。きっと昔の人たちは脇の渓谷の水だけを頼りにして生活を営んでいたのでしょう。
色が混ざったかのような山肌は乾燥地帯独特のものですね。
年代を見ると1999年と書かれています。さほど古い観光地ではないようですね。
ここの廊下から奥に入ると各部屋があり、その中に壁画が描かれています。
ちなみに部屋の中は撮影禁止だったので一枚も取りませんでした。もとより私は仏教徒ではないので宗教的な意味では何も感じませんでしたが・・
しかし歴史の角度で紐解くと非常に興味深い事実が浮かび上がってきます。各部屋に壁いっぱいに壁画が描かれていますが、ほとんどすべて目の部分だけくじり取られています。
この地域は元々仏教徒による支配でしたが後にイスラム教徒の領地となったのが原因のようです。イスラム教徒は壁画などの偶像はタブーなので、宗教的な意味において”生命を抜く”意味で目の部分を削ったのでしょう。
シルクロードの地域における支配の痕跡というやつですね。
上へ行く階段と扉。
昔、人々がどのような生活を営んでいたのでしょうか。
奥の側から撮影。
帰り際、通路を歩いているとウイグル族の年配の男性が三味線のようなものを弾いています。横に募金箱(?)があったのでこの人もご商売中のようです。
これは私の少し先を歩いていた韓国人観光客の一人が飛び入り参加して一緒に演奏しているところです。音楽には人と人とをつなぎ合わせる力がありますね。